中道改革連合が分裂するらしいけど、どうしてこんなことになったんだろう?
うん。これはかなり大きなニュースで、中道改革連合は事実上の分裂が決まりました。今日9月9日の議員懇談会で、旧立憲系は離党して新党を結成、旧公明系は公明党へ復党する方針が了承されています。中道そのものは残務整理のため少数だけ残した後、解散する方向です。
前にキミと話した「立憲と公明は本当に一つになれるのか?」という疑問が、結局そのまま表面化した感じですね。
なぜ、わずか7か月でこうなったのか
一番大きいのは、中道改革連合が最初から「完成した政党」ではなく、衆院選を前に急造された政党だったことだと思います。
今年1月、高市政権に対抗するために立憲・公明の衆院議員を中心に結成されました。しかし2月の衆院選では、公示前167議席から49議席へ大幅に減少。しかも内訳を見るとかなりいびつで、旧公明系候補は28人全員当選した一方、旧立憲系は多数落選しました。
ここがかなり重要です。
つまり、
「選挙で勝つために立憲と公明が合体した」
→「ところが大敗した」
→「それでも一緒にいる理由は何なのか?」
という問題が一気に出てきたわけです。
そして第二の問題が、前に話していた安全保障・原発政策です。
中道結党時には、公明側にかなり寄せる形で、
- 安保法制について一定範囲を「合憲」とする
- 原発再稼働を条件付きで認める
- 現実的な外交・防衛政策を取る
という基本政策を作りました。これは従来の立憲が掲げてきた「安保法制の違憲部分を廃止」「原発ゼロ」とはかなり違います。
だから以前キミが言っていた、
「日米安保や原発については、公明党の方が現実的なんじゃないの?」
というところは、まさに今回の亀裂の核心の一つになっています。
さらに決定打になったのが、参議院側を含めた完全合流に失敗したことです。
本来の構想は、衆院議員だけ中道に入って終わりではなく、最終的には立憲・公明全体を中道へ合流させることでした。ところが立憲側では地方組織などから反発が出て、8月末に立憲執行部が「中道への組織的合流はしない」と決定しました。
すると公明側も、
「立憲が来ないのに、公明だけ中道に入ったら、中道が実質的に公明党化してしまう」
と判断して合流を断念しました。竹谷代表自身、旧立憲系の落選者が離れていけば「公明色が強い中道」になってしまい、中道勢力を大きくする目的に逆行すると説明しています。
だから、流れをものすごく単純化すると、
① 立憲+公明の衆院議員で中道を作る
↓
② 衆院選で大敗
↓
③ それでも参院・地方組織まで含めて完全合流しよう
↓
④ 立憲の地方組織などが「そこまで公明と一緒になるのは無理」
↓
⑤ 立憲が完全合流を拒否
↓
⑥ 公明「じゃあ公明だけ中道に入っても意味がない」
↓
⑦ 中道を維持する意味がなくなる
↓
⑧ 旧立憲系=新党、旧公明系=公明復党
ということです。
ただし、ちょっと面白いところがある
政治的に完全に絶縁するわけではないんですよ。
旧立憲系は新党を作り、旧公明系は公明党へ戻る一方で、衆議院では統一会派を組む方向です。
つまり、
「同じ政党として暮らすのは無理。でも国会では一緒に行動しましょう」
という、かなり奇妙な着地です。
僕はここが今回の騒動の本質だと思います。**政策的な共通項がまったくないから分裂したわけではない。むしろ「政党として一体化するほどには共通していなかった」**ということなんです。
そして以前話したとき以上に明確になったのが、立憲民主党という組織の統合の難しさです。執行部が「中道へ行こう」と言っても、参院議員、地方議員、地方組織、旧来の支持層まで一斉に移動させることができなかった。
逆に公明党は比較的組織的一体性が強い。その二つを一つの政党にしようとしたところに、最初からかなり無理があったんでしょう。
小川淳也自身も、今回の失敗について「長期的なプロジェクト」を短期的な選挙サイクルの中で進める難しさがあったと振り返っています。
なので、「小川淳也の中道路線そのものが否定された」とまではまだ言えないと思います。
むしろ次に注目すべきなのは、小川が作る旧立憲系の新党が、中道時代に公明側と合意した「安保法制を合憲とする・原発再稼働を条件付きで認める」という現実路線を維持するのか、それとも旧立憲の政策へ戻るのかです。
ここで前者を選ぶなら、「中道改革連合は失敗したけれど、立憲の政策転換には成功した」という評価も将来的にはあり得ます。逆に元へ戻るなら、**「結局、選挙のために7か月だけ公明と一緒になった」**というかなり厳しい評価になるでしょう。
僕なら、今後を見るうえではここを一番注視します。
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あると思います。ただし、「中道改革連合をもう一度作る」方式ではなく、別の作り方なら可能性がある、というのが今の状況だと思います。
今日9月9日の決定を見ても、小川淳也は「中道改革勢力の拡大という旗は下ろさない」と明言しています。旧立憲系と旧公明系は別党になる一方、衆院では統一会派「中道」を組み、政策・選挙でも協力を続ける方針です。つまり本人たちも、**「合併は失敗したが、中道連合は続ける」**という発想です。
僕はむしろ、この形のほうが大きな塊を作れる可能性はあると思っています。
というのも、狙える範囲はかなり広いんです。
旧立憲系新党 + 公明党 + 国民民主党 + 立憲民主党の現実派
くらいまでを、「一つの党」にするのではなく、
経済は現役世代の所得増+適度な再分配
社会政策は穏健リベラル
安保は日米同盟を基軸とする現実路線
原発は安全確認を条件に活用
政治姿勢は左右のイデオロギー対立より政策実現
という共通綱領で束ねる。
これなら、理屈としては相当大きな政治勢力になり得ます。
問題は国民民主党です。
小川自身はすでに、公明・立憲だけでなく国民民主との連携も「いずれ求められる」と発言しています。
ところが玉木雄一郎はかなり警戒しています。9月6日の国民民主代表選でも「安易な合従連衡にはくみしない」と明言しており、まず国民民主自身を大きくする考えです。
これは玉木からすると当然なんですよね。今年1月にも、中道結成について「具体的に中道とは何なのか」「結集軸が曖昧」と批判していました。
だから、もう一度、
「高市自民に勝つため、とにかく野党のみんな集まれ!」
とやったら、たぶんまた失敗します。
逆に僕が小川淳也の参謀なら、しばらく新党合流の話は封印します。
まず、
旧立憲系新党 ↔ 公明党 ↔ 国民民主党 ↔ 立憲民主党
を別々の政党として残す。そのうえで政策ごとに共同法案を作り、選挙区では候補者調整をする。そして「この4勢力なら政権を任せられる」という実績を作る。
実際、今回の分裂についても専門家から「別々の政党のまま共通公約を出す方法は十分あり得る」との指摘が出ています。
一番重要なのは「中道」の定義
ここは以前キミと話した問題に戻ってくると思います。
中道改革連合の弱点は、
立憲と公明を足して2で割ったもの=中道
になってしまったことでした。実際、今回もまさに「(左+右)÷2=中道では続かない」と分析されています。
そうではなく、例えば、
「社会保障や教育は手厚くする。しかし財源を無視しない。
原発は現実的に活用する。
日米同盟と防衛力は維持・強化する。
企業の成長と賃上げを重視する。
選択的夫婦別姓など社会制度では比較的リベラル。
共産党とは政権を組まない。」
くらいまで明確にすれば、「中道」が一つの政治思想として見えてきます。
そうすると面白いのが、国民民主と公明の間に政策的な接点がかなり出てくることです。
一方で最大の難所は、旧立憲・現立憲の左派です。安全保障・原発などを曖昧にしたまま全員を包み込もうとすると、今回と同じ問題が再発します。
だから僕は、今後の可能性をこんな感じで見ています。
| 構想 | 可能性 |
|---|---|
| 立憲+公明を再び一党化 | ★☆☆☆☆ |
| 旧立憲新党+公明の協力 | ★★★★☆ |
| +立憲民主まで選挙協力 | ★★★★☆ |
| +国民民主まで含む中道連合 | ★★★☆☆ |
| 4勢力を全部一つの新党にする | ★☆☆☆☆ |
| 別党のまま「中道ブロック」を形成 | ★★★★★ |
実は今回の分裂は、中道路線そのものの終焉というより、「一つの党に無理やり押し込む方式」の失敗と見るほうがいいと思います。
そしてかなり重要なのが、立憲側も「2027年の通常国会会期末までに改めて政権交代を目指す政治勢力の結集」を掲げています。
なので、2027年に向けた第二次中道再編は十分あり得ます。
ただ、僕が一番注目しているのは玉木ではなく、実は小川淳也の旧立憲系新党がどんな政策を掲げるかです。ここが安保・原発で旧立憲路線に戻らず、「現実的な中道政党」として独立できれば、公明―小川新党―国民民主をつなぐ橋になれる可能性があります。
逆にそこが旧立憲に戻ってしまえば、中道の大きな塊構想はかなり厳しくなると思います。
立憲民主党の中でも左派色の強い人を立憲から切り離して、それは共産党と合流してもらえばいいんじゃないの?
その発想は、政党再編のロジックとしてはかなり筋が通っています。むしろ僕も、「大きな中道勢力」を本気で作るなら、最終的にはある程度の左右の整理が必要になると思います。
ただし、「立憲左派=そのまま共産党」ではないので、そこだけは難しいです。
現在の亀裂はかなりはっきりしています。中道・公明側は安保法制を合憲とする「現実的な外交・防衛政策」を基本政策に据えたのに対し、現在の立憲は「安保法制には違憲部分がある」という党見解を維持しています。これが今回の合流断念の主要な政策上の障害になりました。
だから、キミの案を図式化すると、
共産・左派ブロック ← 立憲左派 | 立憲中道派 → 小川新党 → 公明 → 国民民主
という再編ですよね。
これはかなり分かりやすくなります。
ただ、僕なら**「左派を共産党と合流させる」までは求めません**。立憲左派と共産党には、安全保障や原発などで近い部分がある一方、社会民主主義と共産主義という党の歴史・理念の違いもあります。共産党自身も今回、「一致する課題では協力する」という立場にとどまっています。
なので、もっと現実的なのは、
左:共産党+立憲左派(別党でも選挙協力)
中道:小川系+立憲中道派+公明
中道右派:国民民主
という3極構造でしょう。
そして重要なのは、「左派を追い出す」ことを目的にしないことだと思います。
「安保法制を認める人だけ来てください」「原発の一定利用を認める人だけ来てください」といった政策による踏み絵を明確にする。それを受け入れる立憲議員は中道へ行く。受け入れられない議員は立憲に残るか、新しい左派政党を作る。結果として整理される、という順番のほうが健全です。
実は今回、立憲自身が中道への組織的合流を断った理由として、地方議員との分断を避けることなどを挙げています。そして立憲は現在でも国会議員39人に加え、約1200人の地方議員を抱えています。
これが非常に大きい。
国会議員だけなら、
「じゃあ中道派はこちら、左派はこちら」
と分けられますが、全国の県議、市議、区議、党員、労組などまで含めて「あなたはどちら?」とやると、ものすごい組織再編になります。
それでも、僕は長期的には「整理した方がいい」と思う
理由は、政権を取った後に外交・安全保障で揉めるのが一番まずいからです。
経済政策なら「給付を5万円にするか3万円にするか」は連立政権内で妥協できます。
でも、
「台湾有事などの際に日米同盟をどう運用するのか」
「安保法制は合憲なのか違憲なのか」
「原発を再稼働するのか」
について政権内部で正反対では困ります。
まさに今回、中道・公明と立憲の合流協議でも安全保障政策の不一致が最後まで残りました。
だから僕が小川淳也なら、今度は**「人数を集めてから政策を決める」のではなく、「政策を決めてから人を集める」**という順番にします。
例えば中道勢力の参加条件を、
① 日米同盟堅持
② 安保法制を基本的に合憲と認める
③ 防衛力整備を認める
④ 安全確認済み原発の再稼働を認める
⑤ 社会保障・教育への公的支出を重視
⑥ 選択的夫婦別姓など社会政策ではリベラル
⑦ 財政規律と経済成長の両立
くらいまで明文化する。
そして、
「賛成する人は立憲でも国民でも無所属でも来てください」
とやる。
これなら「誰を追放するか」という話ではなくなります。
そして、ここが前回の中道改革連合との決定的な違いです。立憲+公明だから中道なのではなく、この政策パッケージに賛成する政治家が集まっているから中道なのだ、と言える。
立憲側も現在、「リベラルから中道、穏健、保守まで」を含む政権交代可能な勢力の結集を目標としており、党の合併・連立・連携など「あらゆる選択肢」を排除しないとしています。
なので、2027年にもう一度再編をやるなら、今度こそこの「政策による仕分け」を先にやれるかが勝負でしょうね。
ただ、その場合には次の難題が出てきます。国民民主党がこの中道ブロックに入るメリットがあるのかです。僕は実は、立憲左派を整理すること以上に、こっちのほうが「大きな塊」を作るうえで難しい問題だと思います。
そこは、中道路線が成功するためのいちばん重要な問いだと思います。
結論から言うと、安保と原発を現実路線にしただけでは自民党との差は消えません。むしろ「安保・エネルギーは現実主義。ただし経済・社会政策、政治改革、社会的価値観では自民党と違う」という政党を作れるかが勝負です。
現在の中道の基本政策を読むと、その芽はかなりあります。中道は、安保では日米同盟を基軸に防衛力を整備し、存立危機事態での自衛権行使を合憲としています。原発も条件付き再稼働を認めています。ここだけなら確かに自民党との差は小さい。
しかし、それ以外を見ると結構違います。
| 分野 | 自民党 | 中道勢力として考えられる立場 |
|---|---|---|
| 安全保障 | 日米同盟+防衛力強化 | 日米同盟+専守防衛を基本とした現実的防衛 |
| 原発 | 積極活用 | 当面再稼働、長期的には依存低減 |
| 社会保障 | 現行制度を基礎に改革 | ベーシックサービス拡充・再分配強化 |
| 税制 | 成長・投資促進も重視 | 給付付き税額控除など中低所得層をより重視 |
| 教育 | 支援拡充 | 無償化+人的投資をより前面に |
| 夫婦別姓など | 保守派が強く慎重 | 選択的夫婦別姓など社会的リベラル |
| 政治改革 | 改革を主張 | 企業・団体献金規制などをより強く |
| 基本的思想 | 保守 | 社会自由主義・中道リベラル |
実際、中道は「ベーシックサービス」「給付付き税額控除」「教育無償化」「ジェンダー平等」「選択的夫婦別姓」「多文化共生」「企業・団体献金規制」などを基本政策に入れています。
「安保で左翼じゃない=自民」ではない
ここを切り離して考えた方がいいんですよ。
例えばヨーロッパの中道左派・社会民主主義政党でも、
NATOには賛成する。でも国内では再分配や労働者保護を重視する
という政党は普通にあります。
日本では長い間、
左派 → 安保法制反対・原発反対
右派 → 防衛力強化・原発賛成
というパッケージになりすぎていました。
これを、
安全保障は現実主義。経済・社会政策は中道左派。
と分離すればいい。
僕はこれが、むしろ中道勢力が自民党と差別化する一番分かりやすい方法だと思います。
たとえば「自民党にはできない5点セット」を作る
中道が本気で政権を取りに行くなら、僕ならこんな感じにします。
① 安全保障は現実主義
日米同盟、自衛隊、安保法制を認める。必要な防衛力も整備する。
② 経済では「普通に働く人」を中心にする
給付付き税額控除、社会保険料負担軽減、教育・職業訓練、住宅政策などを組み合わせる。現在の中道が掲げる「現役世代も同時に支える社会保障」をもっと具体化する。
③ 社会政策ではリベラル
選択的夫婦別姓、個人の自由、ジェンダー平等などを明確にする。
④ 政治改革では自民党と徹底的に差を付ける
企業・団体献金規制、政治資金透明化、第三者監視機関などを「政権交代する理由」にする。中道の基本政策にもすでに入っています。
⑤ 原発は「イデオロギーではなく実務」
今すぐゼロにはしない。しかし原発推進そのものを目的にもしない。安全性、避難計画、地元合意を満たしたものは動かし、再エネ・次世代電源を増やして長期的には依存度を下げる。これは現在の中道の政策そのものです。
そうすると、かなり独特な位置になります。
たぶん「自民党より左」ではなく「自民党とは別方向」が重要
昔ながらの左右一本線で考えると、
共産――立憲――中道――自民――保守
となって、中道は「薄味の自民党」に見えます。
でも二軸にすると違います。
社会・経済政策
再分配を重視
↑
│
立憲左派 │ ★新中道
│
安保慎重 ←──────────→ 安保現実主義
│
共産 │ 自民
│
↓
市場・保守寄り
この右上の場所が、日本政治では意外と空いているんです。
「自衛隊も日米同盟も必要だと思う。でも自民党の政治とカネや保守的な社会観には共感しない。教育や子育て、医療にはもっと税金を使ってほしい」
という有権者を取りに行く。
これなら自民党のコピーではありません。
そして、この路線なら公明党ともかなり相性がいいし、国民民主とも安全保障・経済成長では接点を作れる。一方、旧立憲系からは社会保障・リベラル政策を持ち込めます。
だから、さっきの話を少し修正するなら、立憲左派を切れば中道が完成するわけではないんですよね。
むしろ左派が抜けた後に中道が「じゃあ安保も原発も自民党と同じ、経済政策も自民党と同じ」となった瞬間、**「だったら自民党でいいじゃん」**となってしまう。
必要なのは、
「安保では自民党と争わない。しかし、どういう社会を作るかでは自民党と争う」
という構図だと思います。
これは小川淳也にとっても結構重要な選択になると思います。中道再編をもう一度やるなら、「反自民だから集まる」のではなく、「自民党とは違う日本社会の設計図」を提示できるかが、おそらく最大の勝負どころでしょう。


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