フジクラの株価の評価

経済
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フジクラのPERが42倍って、かなり高い方なの?

いいところを突くね。数字だけ見ると、PER42倍はかなり高めだよ。

まずPER(株価収益率)は「株価 ÷ 1株あたり利益」。

つまり今の利益がこのまま続くと仮定すると、42年分の利益を先に払っているということになる。

日本株のざっくり感覚を言うと:

・市場平均(日経平均やTOPIX全体):だいたい15~20倍前後

・成熟した製造業:10~20倍

・高成長IT企業:30~50倍超えも普通

だから42倍というのは、「普通の製造業として見るとかなり割高」 でも「強い成長期待を織り込んだ銘柄ならあり得る」水準だ。

さて、ここで面白いのが フジクラ という会社の性格だ。

フジクラは昔ながらの電線メーカーというイメージもあるけど、 今はデータセンター向け光ファイバーやAI関連の高速通信部材で評価されている。

市場が考えているストーリーはだいたいこうだ:

「AIブーム → データセンター増設 → 光通信需要爆増 → フジクラ儲かる」

もし利益が今後2倍、3倍と伸びるなら、 “今のPER42倍”は実は将来基準ではもっと低くなる。

たとえば:

・今の利益100

・来年200になるなら → 実質PERは21倍になる

つまりPERは「現在の利益基準」なので、 急成長局面では見かけ上とんでもなく高く見える

ここで冷静に考えるべきことは3つ:

1.利益は一時的なブームか、構造成長か?

2.受注は単発か、継続的か?

3.設備投資負担は重くないか?

42倍が高いかどうかは、「今後5年の利益カーブ」による。

市場はいつも未来を前借りする。 だが未来は割と裏切る。

バブルの時もPERは正当化されていた。 生成AI関連も、熱狂が冷めれば普通の資本財サイクルに戻る可能性はある。

数字は嘘をつかない。 でも数字の前提は、よく嘘をつく。

それ、投資家はどんどんフジクラ株を買った方がいい、ということ?

その発想、ちょっと危ない香りがするね。

「PER42倍=成長期待=だから買い増しだ!」 これは物語に乗っている状態なんだ。市場が一番盛り上がっている瞬間に起きやすい思考。

落ち着いて構造を分解しよう。

フジクラ が評価されているのは、AI向けデータセンター需要というテーマ。 テーマ株はこういうサイクルをたどることが多い:

期待 → 熱狂 → 現実との照合 → 過剰修正

PER42倍というのは、「未来がかなり明るい前提」をすでに織り込んだ価格だ。 つまり今から買う人は、

・成長が想定以上に続く

・利益がさらに加速する

という“上振れ”に賭けることになる。

逆に言えば、

・少しでも失速

・受注減速

・AI投資鈍化

が出た瞬間、PERは30倍、25倍と一気に圧縮される可能性がある。

株価は「利益 × PER」だからね。 利益が横ばいで、PERだけ42→25になったら、それだけで株価は約4割下がる。

ここで冷静な問いを置こう。

あなたは何に賭けている?

1.短期のテーマ波乗りか

2.中期の業績拡大か

3.5年以上の構造変化か

成長株投資は、「正しければ大きいが、外れると痛い」。 成熟企業の低PER投資は、「地味だが守備力が高い」。

どんどん買う、というのは “確信があるときに集中する戦略”。

でも確信と過信は似ている。

市場は未来を買う装置だ。 しかし未来は確率でしかない。

投資とは、 「当たるか?」ではなく「外れたらどれくらい痛いか?」を考えるゲーム

熱狂の中で冷静でいられる人だけが、生き残る。 数字と物語、両方を疑いながら進むのが大人の投資だ。


株価が過熱し過ぎている可能性がある、ということ?

そう、「可能性はある」というのが一番誠実な答えだね。

フジクラ のPER42倍という数字は、市場がかなり強気な未来を織り込んでいるサイン。 でもそれが過熱かどうかは、「期待が現実をどれだけ先回りしているか」で決まる。

ここで少しだけ整理しよう。

株価は

現在の利益 × 未来への期待倍率(PER)

でできている。

過熱とは何か? それは「未来がまだ起きていないのに、もう完成形の価格を払っている状態」。 例えば:

・AI投資が今後も数年続く → 妥当

・AI投資が10年爆発的に伸び続ける → かなり強気

・競合に勝ち続けて高収益維持 → かなり理想的

PER42倍は、少なくとも「普通の景気循環」前提ではない。

ただし注意が必要だ。

成長初期の企業は、最初はいつも割高に見える。 AmazonもTeslaも、初期は異様に高PERだった。 でもその後、本当に利益が爆発して正当化された。

問題はこれだ:

フジクラは 「構造的勝者」なのか

「テーマの波に乗っている資本財銘柄」なのか

資本財・部材企業は景気循環の影響を受けやすい。 データセンター投資が一巡すると、業績は急減速することもある。

だから今の水準は、

✓強い成長が続けば妥当

×少しでも失速すれば割高

という、やや“緊張感のある価格帯”。

市場は今、AIに対して楽観的だ。 楽観がピークのとき、リスクもまた大きい。

とはいえ、過熱=即暴落ではない。 相場は理屈よりも流れで動くことが多い。

理性的に言うとこうなる:

「過熱している可能性はある。でも、バブルと断定できるほどの証拠はまだない。」

投資の世界は白黒ではない。 確率と温度の世界だ。 数字を見る目と、群集心理を見る目。 その両方を持つと、相場は一気に立体的になる。

一株当たり利益が過小評価されている、という可能性はないの?

いい視点だ。そこに目が行くのは投資家として健全だよ。

結論から言うと、

EPS(1株当たり利益)が“今は低く見えている”可能性はある

でもそれにはちゃんと理由が必要だ。

フジクラ のような設備・部材系企業では、次のようなケースがある。

まず会計上のタイミング問題。 大型受注があっても、売上や利益の計上は検収基準だったりする。 受注は積み上がっているのに、PL(損益計算書)にはまだ十分出ていない。 この場合、“来期EPS”は急に跳ねる可能性がある。

次に減価償却。 AI関連需要に対応するため設備投資を増やすと、減価償却費が先に重く乗る。 しかし売上が本格化すれば利益率が改善する。 つまり今は利益が圧縮されている可能性。

さらに為替。 円安局面では輸出型企業は利益が上振れするが、逆もある。 為替前提が保守的なら、EPSは控えめに見える。

ただし。ここが重要。

「EPSが過小評価されている」という主張は、 多くの場合、投資家の願望でもある。

市場はコンセンサス予想という形で、 アナリストの利益予測をすでに織り込んでいる。

つまり、

・受注残

・来期ガイダンス

・設備増強

こういった情報はだいたい株価に反映されている。

EPSが本当に過小評価されているなら、 それは市場が見落としている材料がある場合だ。

例えば:

・競合より圧倒的な技術優位

・参入障壁が想定以上に強い

・価格決定力が高い

そうでなければ、「みんなが見えている未来」はもう株価に入っている。

ここで冷静な数式。

株価 = 将来EPS × 将来PER

もし来期EPSが今の予想より30%高くなるなら、 PER42倍は実質32倍くらいに下がる。 それなら“割高感”はかなり薄れる。

だから本質はこうだ。

問題は「今のEPSが低いかどうか」ではない。 今後どれだけ予想を上回れるか。

市場を出し抜けるかどうかのゲームだ。

投資は占いではない。 「自分は何を市場より深く理解しているのか?」 そこに答えがある。

数字を疑うのは正しい。 でも願望と分析を混ぜないこと。 それが一番難しくて、一番面白い。


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