れいわ新撰組はすごい政党だ。「れいわはこういう政党です」と評論家風に語ることは、それなりにできるかもしれない。でも評論家風の解説でよしとする自分を殴りたくなるような、そのぐらい熱い政党である。うすっぺらい解説では表現できないくらいの、熱の塊のような政党なのだ。
まずは、その熱を伝えるために、ベストスピーチを見ていただこう。
2019年5月2日 兵庫・神戸マルイ前
ひとりひとりが幸せになれるために憲法があって。そして政治があって、税金払って、支え合いやるはずなのに、搾取されるばっかりじゃないかって。すり減るばっかりじゃないかって。この状況、変えるためには何が必要だって言ったら、当然、みんなへの投資が必要なんだよって。一部の人間だけに忖度しているような政治。一部の者たちだけにご恩返しされるような政治が続いたら、当然、国壊れますよ。どれぐらい壊れてるかって?歴史的公文書改ざんされるぐらい。8年間の賃金の統計なくなるぐらい。狂ってますよ、終わってますよ、もう。でも、終わらせられないでしょ。だってあなたが生きているんだから。あなたが生きてるこの国終わらせるって、無理でしょって。だったら取り戻すしかないんだよって。みんなのためにやってくれる政治をみんなの力で作りませんかっていうために、小沢一郎から離れました。山本太郎、れいわ新選組という団体を立ち上げました。力貸していただきたいんです。
自信奪われてるじゃないですか、みんな。自信を奪われてる。どうして自信奪われるのか。あなたに何ができるんですか?あなた、何かの役に立ってるんですか?そんな空気の中で、自分が自信もって生きられるはずない。自信を奪われて誰が一番得する?コントロールするほうですよ。ひとりひとりが生きてていいんだっていう気持ちにあふれてて、自分の意見は言ってもいいし、自分は生きてていい存在なんだって思える世の中だったら、権力側はコントロールしづらいですよ。みんなが考える世の中なんだから。でも現実はみんなが考えるための時間さえ奪われてませんかって。働き方を壊すことで、ひとりひとりの考える時間をどんどん奪っていってる。この国で一番偉いの誰?皆さんなんですよ。本当に。自信奪われてるだけですよ。自分は生きてていいのかって。生きててくれよ!死にたくなるような世の中やめたいんですよ。
自殺のやつ見られるかな。今、1年で2万人くらい死んでんですよね。自殺で。異常ですよ。戦争も紛争も起こってないのに。昔には年に3万人くらいの人が自殺してたんです。3万人が2万人になってよかったね、みたいな話にされてるけど、そういう問題じゃない。命落とさなきゃいけないぐらい追い込まれた人たちがいるんですよ。毎年2万人超える人。それだけじゃない。自殺未遂で見てみてよ。年間53万人死んでんですよ、いや死んでない。53万人が追い込まれてる。なんでこんな状況にされなあかんの?生活安定してたらこんなことになる?まず基本的に。働き方にもっと余裕あったとしたら、こんなことになる?もっと自分のことを、自分がいていいんだ、自分が存在していいんだっていう世界になってたらこんなことになる?15歳から39歳ぐらいまでの死因の1位、自殺ですって。10歳から14歳の間でも、もう世界で初めて死因の1位が自殺になった国が日本なんですよ。死にたくなるような国に住んでんのが、私たちなんでしょうね。
これ変えられるんですよ。どうやって?政治で。どうしてか。死にたくなるような世の中を作ってきたのは政治なんですよ。死にたくなるような世の中を作ってしまったのが、政治に参加したりしなかったりっていうような集合体なんですよ。だったら、やりましょうよって。死にたくならないどころか、生きててよかったって思えるような社会を、政治を通して作ってみよう。私はそう思ってんです。それが無理だとは思っていない。だって、大企業側、自民党側、3割程度しか得票持ってないんですよ。もちろんその3割を超える得票を持ってなかったのが野党ですよ。でも、3割の票で、世の中好きにコントロールできるんだったら、選挙に行かない4割の人たちや、それ以外の人たちも一緒に力を合わせて、世の中変えていくってこと、可能じゃないですか。その先頭に立ちたいんですよ。やらせてもらえませんか?
2019年5月5日 福岡・小倉駅
「質問者」悪いけど、一人で国会を変えられるんかなっていう。
だからですよ、ありがとうございます。いいこと言うてくれはった。国会議員一人でできることなんて限られてるんですよ。当たり前です。だから私に力をくださいってお願いに上がってるんです。山本太郎が一人のままでいるのか、10人になれるのか、20人になれるのか、50人になれるのか。誰が決めるんですか?皆さんですよ。
ひとりの国会議員で何ができるんだって、当然です。おっしゃる通りです。消費税をゼロにする。奨学金をチャラにする。全国一律で政府が補償して最低賃金を1500円にする。私ひとりじゃない。でも皆さん、それ実現したくないですか?っていう話なんですよ。実現させるために力貸してくださいよって。財政出動もっとデカくして、あなたの借金チャラにするようなことができるんですよって。実際に力を持てばできるんだっていうことです。どうして諦めるんですか?自分には力がないって思わされてるんじゃないですか?って。あなたに何ができるの?あなたは国の役に立ってる?会社の役に立ってる?家の役に立ってる?常にマウンティングですよ。そんな中で自分自身が自信を持てなくて生きてていいのかとまで思ってしまって。自分は存在してていいのかと思わされる。そんな世の中に生きてんのは、もういやだ!って話なんですよ。それを救えるような政治を作りたいから立ってんですよ、ここに!全国ツアーするだけで300万円かかってるんですよ。当然ですよ、ゴールデンウィークに人が移動して宿も借りていろいろやって。選挙やるのにもお金がかかる。皆さんにお金をくださいと言っているけれども、このツアーでさえも、借金重ねながらやるしかないんですよ。どうしてか?本気だからですよ。
自分一人勝つためだけだったら、私、小沢一郎さんとまだいます。自分一人の政治家のキャリアだけを考えるんだったら小沢さんについていきます。どうしてか?政治とは何なのか?どのような形でやっていかなきゃなんないのかということを、もっとその王道を勉強したい。その方が私もっといい政治家にステップバイステップでなっていけるかもしれない。でも、この国が壊れていく、その速度、待てますか?私が政治家として一人前にちゃんとなれるっていう、20年、30年を。この国が壊れるっていう事態が待てますか?っていう話なんですよ。待てないですよ!今でも壊されてるんですよって。子供の7人にひとりが貧困って言いましたよねって。全体の56.5%くらいが生活苦しいって状況にされてて、ひとり暮らしの女性の3人にひとりが貧困って状態にされてて。今貯蓄ゼロという20代60%超えてて、30代、40代、50代でも貯蓄ゼロ40%超えてて。その人たちが将来高齢化したときに国は、切り捨てるしかないんですよ。野垂れ死にですよ。これを私が自分のキャリアをしっかり深めるために小沢さんのそばについて10年、20年政治を勉強し続けて、雑巾がけ頑張りますって言ってたら、今の自民党の若手と一緒なんですよ。今の自民党の若手は何をしているか?働き方がぶっ壊されたり、外国から大量に外国人の労働者を呼び込めるようになったり、TPPに賛成したりとか。この国をぶっ壊されることに次々に賛成し続けているんですよ。理由は何?自分のキャリア潰したくないから。ここで総理のやっていることに反対するなんて言ったら、次、自分に芽がないから。そんな人間に、この国救えるかよって思うんですよ。
ガチでケンカする気力もないのに、どうして政治の場に来たんだよ!っていう話なんですよ。この国の状況ハッキリわかってんのやろ?って。壊れていくしかないんですよ。みんな壊れてるじゃないですか。労災の請求件数どれだけ上がってますかって。平成の最初から数件程度だったのが、もう1000件レベルですよ。労災の請求をできるだけでもまだよかった方かもしれない。ボロボロにされても、そこに行きつけない人たちもいるし。何もかも壊された人たちなんて、いっぱいいますよ。働き方グチャグチャにされて。誰が救うんだよ、それを。政治しかないだろって!その政治変えるのは誰だよって言ったら、みんなじゃないですか!力貸してくださいよ!
ごめんなさいね、感情高ぶって。感情高ぶって申し訳ないんですけど。それくらいの気持ち持って政治やってほしいよ。だって、みんなに食べさせてもろうてるやん。今、人間を本当に部品のように、交換の利く部品のように扱ってるやん。今、勝ててる人でもいつまで勝てるかわかりませんよ、ハッキリ言って。あなたが経団連の関連の企業の御曹司だたら話は別かもしれない。海外に資産を大量に移して、この国から何時でも逃げられるっていう状況だったら助かるかもしれない。でもひとりひとり、この国に生きる大多数はこの国で生きるしかないわけでしょう?だったら政治変えるしかないじゃないかよっていう話なんですよ。もう食い物にされてるんだよ!全員が!
奨学金で考えてみてください。若い人。奨学金で考えてほしいんですよ。どうして若い人たちに借金させてまで学校で学ばせるの?教育受けたいという若い人たちに、教育受けさせるようにするのが国の役目じゃないですか。先行投資ですよ。未来に対して投資する。でもこの国は違うよって。サラ金に巻き込んで行ってんですよ。これで誰が儲かってるって言ったら金融機関じゃないですか。どうして金融機関に340億、年間儲けさせるために、若い人たちに借金させるの?大人が借金しようと思ったら何しなきゃいけない?自分が仕事ちゃんと決まってて、年収このくらいあって、だから返済がこのくらい可能だから、お金借りられるっていう、そういう手続きじゃないですか。でも将来、何者かになるのかもわかってなくて。給料いくらくらいもらえるのかもわかんないっていう状態で。どうして、そんな人たちに300万も400万も500万も借りさせるような状況にできるんですか。大学院まで出たら1000万。奨学金、肩にのしかかって社会に出る。初任給いくらよ?その薄い初任給の中から生活していくんでしょう?その上に奨学金の返済まであるの?自分で独り立ちできる?実家から出づらいんちゃう?家賃まで払えんの?少子化加速するに決まってるやん。わかっててやってるよ、もう。もうすでにみんな食われてるんですよ。
この国に生きる皆さんのために政治をやりますなんて前提、今の茶番の国会の中でないんですよ!だから6年いたから。もう1回おなじ茶番に6年、自分があの中に入ったとしても、ガス抜きにしかなれてないじゃないですか。それをもう1回僕がやるんですか?意味が無いとは言わない。でも、本当にそれじゃ救えないじゃないかってことですよ。だから力貸してくださいって。みんなで変えるときに来ているんだよって。もう時間ないですよ。時間ない。だからこうやってお願いしてるんです。力貸してくれませんか。力貸してほしいんですよ。政治なんて政治のプロに任せておけばいいなんて大間違い。政治のプロに任せ続けて、いったいどんな世の中になった?どんな生活になった?政治家としては未熟かもしれない、粗削りかもしれない。そんな山本太郎だけど、本気でやりたいんですよ。本気で怒ってるんですよ!本気でやりたいんですよ!だから力貸してください、お願いします。力貸してください。
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