国際情勢よもやま話

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第二次大戦以降、国際連合があり、冷戦があり、と言っても、ほとんどアメリカが管理する世界が続いたと言っても過言ではないだろう。何と言っても第二次大戦直後のアメリカ経済は世界のGDPの約50%を占めており、世界中に号令をかけられるほどの立場にあったのだ。

アメリカ主導で作られた国際的な枠組みとして、もちろん国際連合もあるが、より経済的なものとしてはIMF、世界銀行、GATT(WTOの前身)等がある。保護貿易、競合的為替相場の切下げ等が第二次大戦の遠因になったとの反省から生み出された枠組みであり、ブレトンウッズ体制と呼ばれる。

71年8月にニクソン大統領がドルの金交換性を停止し、終わりを告げた。

しかしアメリカの強さを経済面で代表するものは、何と言ってもドルそのものである。第二次大戦以降、世界の基軸通貨はポンドからドルに代わり、世界中の国々は外貨準備としてのドルを用意して、そのドルで決済することでしか貿易ができなくなってしまった。世界中の国々は貿易のためにせっせとドルを稼ぐ「義務」がある一方、アメリカは外貨準備など何も気にすることなく、ただFRBがドルを発行しさえすれば世界中から好きなだけモノが買える状態だったのである。

ドルの立場をさらに強固にしたのがペトロダラー体制と言われる。1974年、当時のキッシンジャー米国務長官がサウジの首都リヤドを訪問し、ファハド皇太子と会談、石油決済でサウジがあらゆる国々とドル建てで取引を行うとした一方、その見返りとして米国はサウジの安全保障を確約するとした。

参照文献:
「コールダー・ウォー」マリン・カツサ 草思社







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国際情勢よもやま話2

国際情勢よもやま話2

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