国民民主党

国民民主党 国民民主党

立党の経緯は立憲民主党の方に詳述してあるが、民進党が希望の党との合流をめぐってゴタゴタして割れた時に、希望の党と合流した勢力がその後の国民民主党となっている。

基本的に中道であり、最近では積極的な財政出動を強調する姿勢も目立つ。バランス感覚がいいと思われているのか、割と人気を集めつつある政党の一つのようにも見える。ただ私個人的には少し懐疑的な面もある。政策の内容というより、政党のポジションがちょっと胡散臭く感じてしまうのだ。中道保守、リベラルもそこそこ、みたいなスタンスであれば、自民党の中にそういう派閥はいくらでもある。いっそのこと、党ごと自民党に吸収してもらったらいいんじゃないか?と思うこともある。保守でありながらリベラルも大事にしたいというのであれば、まさに今の岸田政権の宏池会と、ポジション的にはそうそう変わらないはずなのだ。たぶん玉木代表もそのようなことは感じているだろう。最近は是々非々路線というより、自民党への協力路線を前面に出してきているように思える。

ただ、政党ポジション…と言っても現実はやはり難しい。そもそも国民民主党は自民党から出たいけど、選挙区の事情などで自民党から出られない議員が多く集まっている、という話も聞く。だから自民党と完全に一緒になるわけにもいかないのだろう。一部の議員の受け皿として、きっと必要なのだ。

主な政策

とにかく積極財政を容認する姿勢が目立つ。2022年の参院選では国民1人当たり一律10万円のインフレ手当を主張。

かつての著書によると、3人目の子どもを持った家庭に1000万円を支給する「コドモノミクス」を提唱している。また各種子ども向け政策の財源には子ども国債を活用すべきだとしている。

超富裕層にも応分の税負担をしてもらうために、金融所得を総合課税にする案を提唱している。いわゆる金融所得課税のアイデアである。

高齢者向けベーシックインカムを導入して高齢者間の格差を是正すべきと主張。

憲法については安倍政権式の安保法制、解釈改憲には反対。自衛権の範囲を明確にすべきと主張。また、憲法改正の議論と同時に日米地位協定の見直しを進めるべきと主張。

LGBTの人々の権利拡大に積極的。夫婦別姓も行程。

TPPの内容の行き過ぎには懐疑的で、食料自給率を高めるべきであり、そのためにも日本の農業を残すべきと主張。産業としてだけでなく、文化として農業は残すべきだと強調する。

所感

総じて経済、外交すべての政治項目をバランスよく考えており、世間からもバランスのいい政党だと受け取られている感がある。最近では人気YouTube解説者の高橋洋一氏とは元財務省の先輩・後輩の間柄でもあり懇意にしているようだが、安倍政権べったりだった高橋氏との仲良し関係にも関わらず、政党としての主張は安倍政権とはかなり異なるようだ。ただスタンスとしては保守でもあり、明確にリベラルな部分もあり、アチコチの政治ポジションのいいとこ取りをしているだけのようにも見える。それに、本人は「自民党とは違う」とキッパリ言い切っているようだが、派閥によっては自民党の中にいても主張できそうな政策も、いくつもあるように思える。実際、自民党側が国民民主党の政策を吸収しているのかもしれないが、岸田総理は実際に政権発足当初、金融所得課税案を発表していた。

バランスはいいかもしれないが、個人的には強い独自色を打ち出せてないように見え、そこが物足りなく感じる。

かつて立憲民主党は「枝野幸男の個人商店」と揶揄されたことがあったが、国民民主党も玉木雄一郎の個人政党に近い所があるのではないか?玉木氏の爽やかなルックス、発信力だけで持っているような気がする。もう少しインパクトある政策、パフォーマンスを期待したい気もする。

 

参照文献:

「令和ニッポン改造論」玉木雄一郎 毎日新聞出版

「#日本ヤバイ」玉木雄一郎 文芸春秋





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国民民主党の幹部

国民民主党の幹部

国民民主党の幹部クラスの政治家を紹介したい。 代表  玉木 雄一郎 生年月日:1969年5月1日 出身地:香川県さぬき市 学歴:東京大学法学部 大学卒業後、大蔵省入省。ハーバード大学ケネディスクールに留学。民主党公認で...
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