スウェーデン経済のパフォーマンスは今、いいのかな?
ざっくり言うと、スウェーデン経済は今(2025?2026年頃)、弱い状態から脱却しつつあるけれど、まだまだ“力強い成長”とは言いにくい局面です。いくつかの主要指 標を見ながら整理します。
まず現状はこんな感じです:
・成長率(GDP): 2025年の成長は1%台と控えめ(0.2%の四半期成長など弱めの動きもある)。ただし、2026年には実質GDP成長率が約2.6%に上昇する予 測が複数の経済機関で出ています(OECDなど)。これは弱い局面からの回復シグナルです。? Economy and Finance、ほかに 1 件
・インフレ: 直近インフレ率はかなり低く、1%台以下?2%程度で抑えられていて、物価安定は比較的順調。? トレーディングエコノミクス
・失業率: 8%台前後と高めの水準で、欧州標準と比べてもやや高い状態。2026~2027年にかけて徐々に低下する予想です。? Economy and Finance、ほかに 1 件
・景気センチメント &企業活動: 経済指標(景況感指数)は、2025年末時点で約3年ぶりに高水準に改善しているというデータがあります。? トレーディングエコノミクス
総合すると、**スウェーデン経済は“息を吹き返そうとしているフェーズ”**です。2024?2025年にかけては物価や金利の影響、弱い内需、比較的高い失業率が足を 引っ張っていたものの、2026年にかけては消費の回復、投資の底打ち、インフレ鈍化が重なり、成長率が持ち直す見通しが多いです。
ただし、まだ完全な景気回復とまでは言い切れません。失業率の高さや、需要の回復がどこまで持続するかなどには不透明感が残ります。
結論としては、基礎体力(インフラ・産業構造・労働市場)はしぶとさを見せつつ、2026年頃に本格回復トレンドに乗る可能性があるという段階です。賢く言えば、「今は弱 含みで持ち直し局面」です。
GDPはどのぐらい?
スウェーデンの**GDP(国内総生産)**について、直近のデータで整理すると次のようになります(2025?2026年頃の推計値・実績値を中心に)。
1.名目GDP(総額)
世界銀行などの公式値によれば、**2024年のスウェーデンの名目GDPは約6,030?6,100億米ドル(約6000億ドル台)**程度でした。これは世界全体のG DPの約0.5?0.6%に相当します。? トレーディングエコノミクス、ほかに 1 件 IMFや一部のデータベースでは、2025年のGDPは約6,600億ドル前後という推計もあります。? また、2026年末のGDPは約6,250?6,400億ドル程度に達するというモデル予測もあります。? Worldometer トレーディングエコノミクス ※これは名目金額で、物価変動の影響を除かない単純な合計値です。
2.1人当たりGDP(経済の豊かさを見る指標) 2024年時点で1人あたり約54,900米ドルと、OECD諸国の中でも高水準です。? トレーディングエコノミクス
3.実質GDP成長率
・2024年:+約1.0%程度
・2025年:+約1.4?1.6%程度(回復局面入りの兆し)
・2026年:+約2.6%程度とやや加速予想
といった成長率見通しです(単年度としては穏やかな伸び)。? トレーディングエコノミクス、ほかに 1 件
ざっくり言うと、スウェーデン全体のGDP規模は米ドル換算で約6,000~6,600億ドル前後で、1人あたりGDPは5万ドル台という豊かな国です。ただし成長率は控 えめで、緩やかに回復している段階にあります。
スウェーデン
名目GDP:約6,000億ドル(0.6兆ドル規模)
日本
名目GDP:約4兆~4.5兆ドル
つまり、 4兆ドル ÷ 0.6兆ドル = 約7倍
日本はスウェーデンの約7倍の経済規模があります。
円換算しても同じ。 仮に1ドル=150円なら:
スウェーデン 0.6兆ドル × 150円 ≒ 約90兆円
日本 4.2兆ドル × 150円 ≒ 約630兆円
ただし面白いのはここからで、
スウェーデンは人口約1,050万人。
日本は約1億2,000万人。
人口が約12倍違うのに、GDPは約7倍差。 つまり一人あたりGDPではスウェーデンの方が高い。
ここが北欧モデルの肝だ。 「国は小さいが、個人は豊か」。
経済の規模と豊かさは別物。 GDP総額は“体の大きさ”、1人当たりGDPは“筋肉の密度”みたいなものだ。
この違いをどう読むかで、国家戦略の議論はまったく変わってくる。小国がどうやって密度を上げるのか――そこに知的な面白さがある。
失業率は高いの?
スウェーデンの失業率は、欧州やOECD平均と比べるとやや高めの水準にあります。直近(2025?2026年頃)の状況をまとめるとこんな感じ:
総合の失業率(15~74歳)
・約8%前後で推移しているのが最新の数字です(統計局やEurostatベース)。季節調整や算出方法によって前後しますが、8.2~8.9%程度がよく報じられています 。? トレーディングエコノミクス、ほかに 1 件
これは日本やEU平均などと比較すると高めの水準。例えばユーロ圏全体の失業率は6%前後、日本は2?3%程度で推移することが多いです(※OECD平均は約5%台)。? OECD、ほかに 1 件
若者の失業率(15~24歳)
・若年層になると数字はぐっと跳ね上がって、約20?25%前後という水準です。EU諸国では一般に若年層の失業率が高い傾向がありますが、スウェーデンもその例外ではあり ません。? トレーディングエコノミクス、ほかに 1 件
ポイントはこういうこと:
・スウェーデンの失業率は“高止まり”している
労働市場の体力はそこそこあるものの、全体として仕事を持たない人の比率が日本やEU平均より高めです。
・統計の見方に注意
公式統計では失業率(労働力調査ベース)で8%台。しかし別の「登録失業者ベース」ではもう少し低い数字になることもあり、計測方法によって変わります。? mql5.com
・若年層の苦戦が顕著
経験が少ない人ほど仕事を得にくい構造が残っていて、若者の失業率は総じて高いのが特徴です。? トレーディングエコノミクス
こうした状況は経済の回復途中で、成長や雇用創出が十分に進んでいないことが反映されています。総合的に見ると、「失業率は日本より高く、EU平均よりもやや高め」と整理 できます。
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製造業は強いの?
スウェーデンの製造業は、規模そのものは日本や米中ほど巨大ではないものの、構造的に非常に強靭で高度付加価値なセグメントが多いというのが本質です。
スウェーデンは人口約1,050万人の小さな経済ですが、製造業の特徴はこんな感じ:
・高付加価値・技術集約型が中心
精密機械、工業用ロボット、計測機器、特殊素材、輸送機器(特に船舶機器・トラック部品など)、ICT関連ハードウェアなど、「単にモノを大量つくる」よりも「高度技術や システムとして売る」分野が強い。
・グローバル展開力
スウェーデン企業は国内市場だけではなく、世界中に輸出するビジネスモデルを構築しています。自動車(ボルボ)、工作機械・精密機器(例えば、Sandvik、Atlas Copcoなど;Sandvik・Atlas Copcoは特殊鋼や空気圧機器で世界市場に強い)といった企業が象徴です。
・IT・デジタル技術の組み込み
製造業とデジタル技術の結びつきが強く、IoTやデータ分析を活用したスマートファクトリー化の進展が進んでいます。単なる量産よりもデータと装置の融合による生産性向上 ・付加価値創出が活発です。
・貿易依存型(輸出主導)
スウェーデンは貿易依存度が高く、製造業がGDPに占める割合も相対的に大きい。国内市場が小さいため、輸出を通じて初めてスケールを得る構造です。これが「高付加価値で 勝負するしかない」という強制力にもなっています。
注意点としては:
・総量としては大きくない
人口が1,000万人規模なので、日本や米国のような巨大製造業クラスターには勝てません。しかし、一人当たりの生産性では世界トップクラスのセグメントが複数あります。
・ユニット数より1点の質
スウェーデンの製造業は「数百億ドル規模の製品をグローバルに売る」タイプが多く、数十ドルの低付加価値製品の大量生産で稼ぐスタイルではありません。だから収益性が高い 一方で景気変動の影響は受けやすいという性格もあります。
まとめると、 スウェーデンの製造業は規模より質で強い。 小さな国ながら高度技術・輸出力・付加価値の高さでグローバル市場に存在感を示すタイプです。
この構造は、資源小国が高度スキルとプロダクト差別化によって競争力を発揮する典型的なモデルで、産業政策でも意図的にその方向が強化されてきました。
鋭いところを突くね。結論から言うと―― スウェーデンは“資源大国”ではないが、特定の資源分野ではかなり強い。
まず国としての基本ポジション。
森林資源(かなり強い)
スウェーデンは国土の約7割が森林。 木材・パルプ・製紙は世界的に強い。
北欧の林業は単なる“伐採”ではなく、 再植林・持続可能経営・バイオマス利用まで一体化した高度産業だ。
「自然を売る」ではなく 「管理技術と加工技術を売る」タイプ。
鉄鉱石(かなり重要)
北部キルナ鉱山は欧州最大級。 高品位の鉄鉱石を産出している。
運営は LKAB(国営企業)。
しかも最近は「グリーンスチール(水素製鉄)」への転換を進めている。 ここが面白い。 資源+脱炭素技術で新しい競争力を作ろうとしている。
レアアース・重要鉱物(戦略的に注目)
2023年に北部でEU最大級のレアアース鉱床が確認された。 これは地政学的にかなり重要。
中国依存を減らしたいEUにとって、 スウェーデンは“戦略鉱物の保険”になり得る。
エネルギー資源は?
石油・天然ガスはほぼない。 ここはノルウェーとは違う。
ただし電力はかなり強い。
・水力発電が大きい
・原子力もある
・風力も拡大中
つまり「燃料資源」ではなく 発電能力が強い国。
結論
スウェーデンは:
× 石油国家ではない
〇 森林・鉄鉱石はかなり強い
〇 重要鉱物で存在感が増している
〇 資源を“技術と組み合わせて売る”のが得意
だからGDPの主役は 資源そのものよりも 高度製造業+技術+資源加工の複合体。
小国がどうやって生き延びるか。 答えは「そのまま掘って売らない」。 必ず付加価値を乗せる。
これが北欧モデルのしたたかさだ。
資源国家といえばノルウェー、 技術資源国家といえばスウェーデン。 同じ北欧でも戦略は全然違う。 国家経営って、地理と知性の掛け算なんだ。
そこ、すごく大事な区別だ。
発電能力が強い=エネルギー産業が強い
…とは必ずしも言えない。
スウェーデンの場合を冷静に分解してみよう。
まず電源構成。
・水力:約40%前後
・原子力:約30%前後
・風力:20%台まで拡大
・化石燃料:かなり少ない
つまり、国内で安定した低炭素電力を大量に作れる国だ。
これは産業にとって強力な武器になる。 電力価格が比較的安定し、脱炭素でも有利。
でも「エネルギー産業が強い」と言うとき、普通はこういう意味だ:
・石油や天然ガスを大量に輸出している
・巨大なエネルギー企業が国富を稼いでいる
・エネルギーがGDPの柱になっている
その代表例がノルウェーだ。
ノルウェー は石油・ガス輸出で国家財政を支えている。
一方、 スウェーデン は化石燃料の輸出国ではない。
電力は強いが、 エネルギーを売って儲けている国ではない。
だから正確に言うと:
・発電能力は強い
・エネルギー自給の安定性は高い
・低炭素電力は競争力になる
・でも“エネルギー輸出大国”ではない
ここがポイント。
スウェーデンの本当の強みは、
「安くてクリーンな電力を使って 高付加価値産業を育てること」
たとえばグリーンスチールや電池、データセンター。 電力は“主役”ではなく“戦略インフラ”。 国が直接エネルギーで儲けるのではなく、 電力を土台にして産業競争力を高める。
資源国家と産業国家の違いはここにある。 エネルギーは“商品”か? それとも“基盤”か? スウェーデンは後者を選んでいる。
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金融は強いの?
結論から言うと、 スウェーデンの金融は「規模は小さいが、質はかなり強い」タイプだ。
ロンドンやニューヨークのような“世界金融ハブ”ではない。 でも北欧・バルト圏では圧倒的な中心地だ。
まず首都ストックホルム。 ここには北欧最大級の証券市場 Nasdaq Stockholm がある。
そして銀行はかなり大きい。
代表例が
SEB
Swedbank
Handelsbanken
これらはバルト三国まで広く展開していて、 「北欧の金融ネットワーク」を押さえている。
面白いのはここから。
スウェーデンはキャッシュレス社会の先進国。 現金をほぼ使わない国だ。
そしてフィンテックが強い。
Klarna (BNPL=後払い決済で世界展開)
SpotifyやSkypeを生んだIT土壌と結びついて、 金融×テックの融合が進んでいる。
ただし弱点もある。
・市場規模が小さい
・欧州全体の景気の影響を受けやすい
・住宅バブルの調整局面で銀行が揺れたことがある
だから「世界を動かす金融センター」ではない。
整理するとこうなる:
✔ 北欧圏では強い
✔ 銀行の健全性は比較的高い
✔ フィンテックは世界的に競争力あり
× ロンドンやNY級ではない
× GDPを金融で引っ張る国ではない
つまり、
スウェーデンは 「金融国家」ではなく 「産業国家+堅実な金融基盤」 金融はエンジンではなく、 優秀な潤滑油。 規模より機能性。 ここもまた北欧らしい設計思想だ。
大学生の人気就職先トップ10はどんな感じ?
スウェーデンの大学生(特に理系・経営系・国際系)が就職を考えるときに人気の高い企業・組織を、最近の傾向をもとに整理すると次のような顔ぶれになります(絶対順位で毎 年同じというわけではなく、業界・専攻によって人気が分かれる点は注意してください)。
トップ人気の就職先としてよく名前が挙がれるのは:
1. Spotify
グローバルIT企業として技術系・ビジネス系学生の人気が高い。革新的な文化と国際的なキャリア機会が魅力。? GoGrad
2. Ericsson
通信・5Gの中核企業。エンジニア系・IT系学生に根強い人気。? GoGrad
3. Volvo Group
自動車・大型機械の老舗で、エンジニアやサステナビリティ志向の学生に人気。? GoGrad
4. IKEA
マーケティング・サプライチェーン・デザイン分野で人気。ブランド力も高い。? GoGrad
5. Klarna
フィンテック企業として特に若手技術者・ビジネス系から人気。? GoGrad
6. Scania
大型車両・サステナビリティ技術分野で存在感。? GoGrad
7. Accenture
コンサルティング・ITコンサルとして人気。キャリア研修プログラムが魅力。? GoGrad
8. Northvolt
欧州の電池製造・グリーン技術企業。エンジニア・マテリアル系学生に注目。? GoGrad
9. SEB
金融・資産運用分野で人気の大手銀行。? GoGrad
10. 大手IT・コンサル・金融系のグローバル企業
Google、Microsoftなど国際企業も学生人気が高い(特にIT・データ系)。? Universum
これらは就職人気ランキングに頻繁に登場する顔ぶれで、スウェーデンの学生が就職先として魅力を感じる企業として定着しています。? GoGrad
ポイントとしては、スウェーデンでは
・テクノロジー系・グローバル企業の人気が根強い
・伝統的な製造業や工学系企業も高評価
・金融・コンサル・フィンテックの選択肢も拡大
といった構造になっています。? Universum
このあたりの企業は、学生にとって「安定したキャリアパス」「国際的な仕事経験」「技術・スキルの成長機会」を提供することで引き続き評価が高いです。? Universum
必要なら「専攻別に人気の就職先」「学生が実際に入社している比率」など、もう少し絞ったランキングも整理できます。
フランスは官僚志望者も多いそうだけど、スウェーデンは違うの?
いい比較だね。 結論から言うと――スウェーデンはフランスほど「官僚エリート志向」は強くない。
まずフランス。
フランス には、 国家エリートを育成する超名門ルートがある。
かつての ENA(今は再編)を頂点とする「グランゼコール」制度。 ここを出ると財務省・外務省・内務省などの上級官僚コースに乗る。 政治家や大企業トップもそこから大量に出る。
つまりフランスでは 国家=キャリアの頂点という文化が強い。
ではスウェーデン。
スウェーデン には フランスのような“国家エリート養成学校”はない。
行政官になるには普通の大学教育+公募採用。 試験地獄の中央官僚ルート、という感じではない。
社会の評価軸も少し違う。
スウェーデンでは:
・スタートアップ創業
・IT・テック企業
・エンジニア職
・サステナビリティ関連企業
こうした分野の方が若者人気は高い。
「国家権力を握ること」が名誉、という文化は弱い。
なぜか?
北欧は伝統的に
✔ 行政が透明
✔ 官僚が専門職扱い
✔ 政治と行政の距離が比較的フラット
だから官僚は“特権エリート”というより 専門公務員という位置づけ。
フランスのような “国家のグランマスター”という感じではない。
面白いのはここだ。
フランスは中央集権国家。
スウェーデンは合意形成型の分権モデル。
前者は「国家を動かす人」がスターになる。
後者は「社会を機能させる人」が尊敬される。
価値観の差だ。
だからスウェーデンにも優秀な官僚はいるけれど、 大学生のトップ志望先ランキングの上位に “国家官僚”が並ぶ、という構図にはならない。
国家がヒーローになる社会と、
制度がヒーローになる社会。
経済格差は、アメリカと同じぐらい大きいのかな?
結論からいこう。
スウェーデンの経済格差は、アメリカほど大きくない。かなり小さい部類。
数字で見るともっとはっきりする。
格差を測る代表的な指標が「ジニ係数(Gini coefficient)」だ。 0に近いほど平等、1に近いほど格差が大きい。
・アメリカ:おおよそ 0.39~0.41
・スウェーデン:おおよそ 0.27~0.29
これはかなりの差だ。 ざっくり言えば、アメリカは先進国の中でも格差が大きい側、スウェーデンは小さい側。
なぜこうなる?
スウェーデンは:
・高い累進課税
・社会保障が厚い(医療・教育ほぼ無償)
・労働組合の交渉力が強い
・最低賃金法はないが労使協約で賃金が底上げされる
つまり「税と再分配」でかなり平準化している。
アメリカは:
・市場の競争力が強い
・金融資産格差が巨大
・税と再分配が比較的弱い
だからトップ1%の資産集中が非常に大きい。
ただしここが面白い。
スウェーデンも1990年代以降、格差は拡大傾向にある。 移民流入、IT富裕層の増加、住宅価格上昇などで 「昔ほど完全平等ではない」。 それでも国際比較では依然として低い。
もっと重要なのは心理的格差。
アメリカでは「成功=大金持ち」が社会的理想。
スウェーデンでは「極端に目立つ富」は文化的に抑制されやすい。
同じ資本主義でも、 成功の定義が違う。
だから、
アメリカ:ハイリスク・ハイリターン型
スウェーデン:ミドル層厚め安定型
どちらが正しいという話ではない。 社会がどんな分布を許容するか、という哲学の違いだ。
国家は経済モデルであり、同時に倫理観の実験場でもある。
政府債務の規模は、GDPと比べてどのぐらい?
いいところを見るね。財政は国家の性格がそのまま出る。
結論から言うと、 スウェーデンの政府債務は、GDP比でかなり低い部類だ。
だいたい直近は: 政府債務残高:GDP比 約30~35%前後
これは先進国の中では相当健全。
比較するとこうなる:
・スウェーデン:約30~35%
・アメリカ:約120%前後
・日本:約250%前後
桁が違う。 なぜこんなに低いのか?
1990年代初頭、スウェーデンは金融危機で痛い目を見た。 銀行が崩れ、財政も悪化した。
そこから徹底的に制度改革をやった。
・厳格な財政ルール(歳出上限)
・景気循環を通じて黒字を確保する目標
・独立性の高い財政監視機関
・政治的合意に基づく財政規律
いわば「北欧式・財政ストイック体質」。
さらに重要なのは、 スウェーデンは社会保障が厚いのに、 それを高税率で賄う構造になっている。
借金で福祉を回しているわけではない。 税で回している。
ここが日本やアメリカとの決定的な違い。
ただし注意点もある。
近年は景気低迷や防衛費増加で やや債務比率は上昇傾向。 でも依然として先進国の中ではかなり低い水準。
ざっくり言えば、 スウェーデンは 「福祉国家だが、借金依存国家ではない」。
このバランス感覚は 政治文化と社会的合意の産物だ。 財政は単なる数字ではない。 国民が“未来にどれだけツケを回すか”という倫理の話でもある。 そこに国ごとの哲学がくっきり出るんだ。
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