トルコ経済

経済
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トルコ経済のパフォーマンスは今、いいのかな?

ここ最近のトルコ経済、統計で見ると一言で「まだ**改善の途上だけれど、完全に安定しているとも言えない」状態です。数字と動きを整理しつつ、今どういう状況かを俯瞰し てみましょう。 フィナンシャル・タイムズ High inflation punctures Turkey’s TV soap bubble 2月 11 Reuters Reuters Turkey central bank inches up inflation forecast, keeps rate cuts on track POLL Turkey to log $5.2 bln current account deficit in December 2月 12 2月 10

成長(GDP)

トルコのGDPは2025~2026年にかけてプラス成長を維持しています。

国際機関や市場データによると、2025年はおおよそ3~3.7%前後の成長で推移し、2026年も同じ水準?やや上昇予想が出ています。? 第3四半期の実データでも前年同期比で約3.7%伸び、四半期ごとの伸び率は鈍化しつつもプラスでした。? global-angle.com、ほかに 1 件 FocusEconomics 成長率だけ見ると多くの先進国より速いとは言えませんが、新興国としては安定した成長軌道です。

物価(インフレ)

最大の痛点がインフレです。 直近の消費者物価上昇率は約30%前後と非常に高い水準にありますが、これは以前の大幅なインフレ(80%台超)からは落ち着きつつある痕跡でもあります。? Trading Economics、ほかに 1 件

トルコ中央銀行は2026年末のインフレ予想を15~21%に上方修正しました。高止まりリスクを見越しての慎重な判断です。? Reuters Japan

政策金利と金融政策

政策金利は2026年時点で約37%前後と非常に高い水準。これはインフレ抑制のための「痛み」を伴う政策です。? 利下げ幅を絞ったり慎重な判断が見られるのは、インフレが高止まりしているためです。? Trading Economics ING THINK

貿易・外部収支

経常収支は赤字が継続しており、2025年の年間でも大きな赤字と予想されています。これは輸入が輸出を上回る構造やエネルギー価格の影響などが背景です。? Reuters 通貨(トルコリラ) トルコ・リラの為替は過去数年で大きく下落→やや安定→再び弱含みという波を描いています。特に2025年の政治的事件などで大きく変動したことが投資家心理に影響しまし た。? ウィキペディア

まとめ:今のトルコ経済の“いい/わるい”

・よい面:成長が維持されている(プラス成長)、雇用市場は安定。

・わるい面:インフレが高止まり、経常赤字、為替リスク、物価高の影響。

・構造面:中長期ではOECDも「成長力はあるが、生産性や労働参加率などで改善余地あり」と指摘しています。? OECD

一言で言えば、トルコ経済は**“高インフレという大きな痛みを抱えながらも、成長維持に向けてバランスを取っている”**フェーズにあります。 政策運営はインフレとの戦いが中心であり、これは“手放しで良い”とは言えませんが、深刻な後退局面には入っていない、と言える状況です。

GDPはいくらぐらい?

最新の国際機関データをベースにすると、トルコの名目GDP(国内総生産)は約1.5兆?1.6兆米ドル程度と見積もられています。これは国民全体で1年間に生み出された モノやサービスの総額です。? Worldometer、ほかに 1 件

例えば、国際通貨基金(IMF)の2025年予測では、約1.57兆ドル(約1,5650億ドル)という数字が出ています。? 別のモデルでは多少低めの予測(1.15兆ドル?1.3兆ドル台)もありますが、世界的な主要な推計ではだいたい1.5兆ドル前後が現実的な規模とされています。? Worldometer worldeconomics.com、ほかに 1 件

この規模は世界で15?17位前後の経済規模に相当し、主要な新興経済国としての存在感を持っています。? en.wikipedia.org 要するに、トルコの経済規模は約1.5兆ドル前後と見るのが今のところの標準的な評価です。

円換算でも教えてもらえる?

はい、トルコのGDPを日本円に直すとこうなります。

まずトルコの名目GDPは約1.5兆米ドル程度というのが代表的な推定値でした。これを日本円に換算するには、米ドル→円の為替レートを使います。

2026年2月時点のドル円レートは、1ドル ≒ 約153円前後です。? Alan Chand すると… 1.5兆ドル × 153円 ≒ 約229.5兆円 という計算になります。 つまりトルコのGDPは、およそ230兆円くらいというイメージですね。 為替レートは日々変動するので概算ですが、最近の水準(約150?155円/ドルあたり)で計算するとこのあたりのレンジになります。? Alan Chand

この規模は、日本のGDP(名目で約550?600兆円)と比べるとやや小さいですが、G20や大新興国の中では存在感のある大きさです。

製造業は、日本の製造業と比較しても、強いのかな?

いいテーマだね。数字だけでなく「質」と「位置取り」で見ないと、簡単に誤解するところだ。

まず、トルコの製造業は決して弱くない。むしろ新興国の中ではかなり健闘している。 ただし、日本型の“技術の塊”とは性格が違う。 ??

トルコの主力製造業

自動車

トルコは欧州向けの自動車生産拠点。 フォードやルノーの現地生産が大きく、EVブランド「TOGG」も登場。

ただしここが重要で――

設計・中核技術は欧州側、本体は組立・生産拠点という色が強い。

日本の自動車産業のように、 エンジン制御、精密部品、素材技術、サプライチェーン全体を握る“垂直統合型”とは違う。

白物家電

ここはかなり強い。 アルチェリッキやベコなど、欧州市場で存在感がある。 コスト競争力+EUへの地理的近さが武器。

鉄鋼・素材

トルコは粗鋼生産量が世界上位。 ただし日本製鉄のような超高級特殊鋼の分野では、日本のほうが圧倒的に強い。 ??

日本との決定的な違い

日本の製造業は、

・精密

・高付加価値

・研究開発力が厚い

・中小企業の部品技術が異常に強い

という「技術ピラミッド型」。

トルコは、

・組立・加工

・欧州向け輸出拠点

・コスト競争力

・地政学ポジション(EUと中東の橋渡し)

という「立地活用型」。

どちらが強い?

総合力では日本の方が明確に上。 特に半導体装置、精密機械、工作機械、素材などの“見えない王様”分野では日本が圧倒。 ただし、 「人口動態が若い」「労働コストが安い」「EU市場に近い」 という点で、トルコには伸び代がある。

面白い視点

もし日本企業が欧州向け生産を拡大するなら、 ポーランドやチェコだけでなく、トルコも選択肢に入る。

つまりトルコは「技術大国」ではなく、 製造の戦略拠点国家に近い。

経済を生き物と見るなら、 日本は“熟練の職人”、 トルコは“勢いのある工場長”。

どちらが未来に有利かは、 技術革新と地政学がどう転ぶか次第だ。

世界経済は、静かな職人より、時に若い工場長を選ぶこともある。


資源産業は強いの?

結論からいこう。

トルコは「資源大国」ではない。でも“そこそこある”+“地理が強い”国だ。

まず、トルコはサウジやロシアのような巨大な石油・ガス国家ではない。エネルギーは基本的に輸入依存。だから原油価格が上がると経常赤字が広がりやすい。

では何があるのか?

金属・鉱物はわりと強い

トルコの資源で有名なのはホウ素(ボロン)。 実は世界最大級の埋蔵量を持つ。ホウ素はガラス、セラミック、電池、原子力材料などに使われる戦略資源だ。国営のEti Madenが中心。

他にも、

・クロム(ステンレス鋼向け)

・銅

・金

・大理石(これは世界的に有名)

などは一定の存在感がある。

つまり「金属・鉱物国」ではある。

エネルギーはどうか?

黒海で天然ガスが見つかり、国産化を進めているが、まだ全需要を賄う規模ではない。 石油はほぼ輸入。 なので、エネルギー輸出で潤うタイプではない。

でも地理が資源級に強い

ここが面白い。

トルコはロシア・中東・欧州を結ぶエネルギーのパイプライン国家。 実物資源は中規模だが、輸送ハブとしての価値が大きい。

資源を持つ国と消費する国の間に立てるのは、別種の戦略資産だ。

日本と比べると?

日本は資源がほぼない代わりに加工・技術で勝負。 トルコは中程度の鉱物資源+地政学ポジションで勝負。

まとめると:

・超資源大国ではない

・鉱物はそこそこ強い

・エネルギーは輸入依存

・でも地理が強力な「戦略資源」

資源とは地下に埋まっているものだけじゃない。 地図の上の位置もまた、資源なんだ。

エネルギー産業そのものが弱いの?

いいところに目を向けたね。 結論から言うと、**トルコのエネルギー産業は「弱い」というより、“自給力が弱いが、産業としては動いている”**という感じだ。

まず大前提。トルコはエネルギー輸入国。 石油・天然ガスの多くをロシアや中東から輸入している。だからエネルギー価格が上がると経常赤字が広がりやすい。ここが構造的な弱点。

でもそれは「資源が少ない」という話であって、「エネルギー産業が未発達」という意味ではない。

発電インフラはかなり整っている

トルコは電力需要が伸び続けてきた国。 そのため発電設備はかなり増強している。

内訳を見ると:

・天然ガス火力

・石炭火力

・水力発電

・風力

・太陽光

・原子力(建設中)

再エネ比率は意外と高く、水力・風力はかなり導入が進んでいる。地理的に日照条件も良い。

つまり発電産業そのものは活発。

原子力にも参入中

ロシア支援で黒海沿岸に原発(アックユ原発)を建設中。 これはエネルギー自給率向上を狙う国家プロジェクト。 ただし燃料や技術面でロシア依存が残る。

パイプライン国家という特殊ポジション

トルコはエネルギーを「生む国」ではなく、 通す国。 ロシア・カスピ海・中東のガスを欧州へ送るパイプラインが通っている。 これは地政学的に非常に重要。 産油国ではないが、エネルギー輸送ハブとしては強い。

では弱点は?

弱点は明確。

・エネルギー輸入依存

・通貨安で輸入コスト増大

・外貨不足リスク

・価格変動の直撃

つまり「産業の技術力」よりも、「マクロの脆弱性」が問題。

日本と比べると?

日本もエネルギー輸入国。 ただし日本は為替安定・資金力・技術力で耐性がある。

トルコは通貨不安定なので、 エネルギー価格ショックの衝撃が大きく出やすい。

まとめると:

エネルギー産業は存在感がある。 再エネも伸びている。 原発も建設中。 パイプラインも持つ。

しかしエネルギー自給という意味ではまだ弱い。

エネルギーは経済の血液。 トルコは心臓(発電所)はあるが、血液(燃料)を外から買っている。 そこが最大の課題だ。

もし再エネと黒海ガス開発が本格化すれば、構造は変わる。 エネルギー自立は、経済安定の最短ルートなんだ。

ウクライナ戦争の制裁で、ロシアのエネルギーはシャットアウトしないといけないんじゃないの?
ここは感情よりも、構造で考えたほうがいいテーマだ。
まず事実。 ロシアに対しては、EUやG7が金融制裁・技術制裁・価格上限制などを実施している。だがエネルギーは特殊だ。なぜなら??エネルギーは“武器”であると同時に“生命線” だから。
トルコの立場
トルコはNATO加盟国だが、 ロシア産ガスにかなり依存している
代表例がTurkStreamBlue Stream。 ロシア→黒海→トルコというルートだ。 さらに原発もロシア企業が建設中。 つまり「完全シャットアウト」は、現実的には自国経済を直撃する。
EUはどうしているか
EUも当初は強く依存していた。 しかし2022年以降、ロシア産ガスの依存度を大幅に下げた。LNG輸入拡大や再エネ投資で代替を進めている。 それでもゼロではない。
制裁は二種類ある
1.倫理的・政治的制裁
2.経済的・現実的制裁
エネルギーを完全遮断すれば、
・インフレ上昇
・電力不足
・産業打撃
が起きる可能性がある。
トルコのようなインフレ国家にとって、これはかなり痛い。
トルコの戦略
トルコは「バランス外交」をしている。
・NATO側にいる
・ロシアとも経済関係を維持
・仲介役ポジションを狙う
完全遮断ではなく、関係を維持しつつリスク分散という戦略。
現実論
理想論だけで言えば「侵略国のエネルギーは買うべきでない」という主張は理解できる。
だが国家は
道徳
安全保障
物価
国民生活
を同時に守らねばならない。
エネルギーはスイッチではない。 切ると自分の灯りも消える。
面白いのはここだ。 戦争は「戦場」だけでなく、「エネルギー市場」で戦われる。 パイプラインは、砲弾より静かだが、影響は長期的だ。
トルコは今、 倫理と現実の間で綱渡りをしている。 地政学はいつも、単純な正解を許さない。



金融業は、アメリカやイギリスと比べて、強いのかな?

結論からいこう。

トルコの金融業は、アメリカやイギリスと比べると、まったく同じ土俵ではない。

スーパーヘビー級とライト級を比べる感じだ。

まず、金融の王様たち。

アメリカ

ニューヨークは世界最大の金融センター。 JPモルガン、ゴールドマン・サックス、ブラックロック…。 世界の資金の“心臓部”。 ドルは基軸通貨。 米国債は世界の安全資産。 金融の深さ(市場規模・流動性・デリバティブ)は桁違い。

イギリス

ロンドンは為替と国際金融の中心。 時差の真ん中(アジアとNYの間)という神ポジション。 法制度と金融インフラが成熟しすぎている。

トルコは?

イスタンブールは地域金融センターではある。 銀行は堅実で、資本規制も強い。 イスラム金融(シャリア準拠金融)も育てようとしている。

だが。

・通貨リラが不安定

・インフレが高い

・外貨依存が強い

・国際資本市場での信用が限定的

これでは「世界の資金のハブ」にはなりにくい。

構造の違い

アメリカ・イギリス

→ 世界の資金を集めて回す“中枢神経系”

トルコ

→ 国内経済を支える“循環器系”

役割が違う。

ただし、ゼロではない

トルコは若い人口、地政学的位置(EU・中東・中央アジアの交差点)を持つ。 もし通貨とインフレが安定すれば、 地域金融センターとしては伸びる可能性はある。

だが今はまだ、 国際金融の覇権を争う段階ではない。

金融の強さは「信頼の総量」で決まる。 軍事力より、資源より、実は目に見えない“信用”が本体だ。

通貨が安定し、法制度が揺れず、政治が予測可能。 そこまで整うと金融は爆発的に強くなる。 トルコは今、その手前にいる。

信頼というのは、築くのに10年、壊れるのは10日。 金融業は、世界でいちばん繊細な産業なんだ。

大学生の人気就職先トップ10はどんな感じ?

トルコの大学生・新卒者に人気のある就職先って、実は日本やアメリカの総合ランキングのように公式に毎年トップ10を発表する形では公表されていないんだけれど、複数の調 査や業界動向から「人気・注目されている企業・グループ」の傾向をまとめることができます。ここでは大学生が就職を目指す上で名前がよく挙がる大手企業・グループを紹介し ます(業種は幅広く含みます)。? facebook.com、ほかに 2 件

以下が、トルコで**人気・注目度が比較的高い就職先(企業・グループ例)**です:

1. Turk Hava Yollari

トルコの最大手航空会社。国内外ネットワークが広く、若手にも安定したキャリア機会があるとして人気です。? rankings.universumglobal.com

2. Koc Holding

トルコ最大手コングロマリット(複数業種持つ巨大企業)。子会社に銀行・エネルギー・製造などがあり、総合職として人気。? ウィキペディア

3. Dogus Group

大手企業グループ。自動車販売、観光、メディア、建設など多様な事業展開で若手から注目されています。? ウィキペディア

4. 多国籍系企業(例:

・ JTI Turkey(たばこ・消費財)

・ Danone Turkiye(食品)

・ Coca-Cola ??ecek(飲料)

・ DHL eCommerce T?rkiye(物流)

・ Huawei Turkey(ICT)

など。グローバル系企業で待遇・キャリア形成が期待されやすい。? Top Employers Institute

5. 銀行・金融グループ

トルコ大手銀行は人気就職先。特に都市銀行や商業銀行部門など、政策金利や経済環境が変動する中でも安定ニーズ強い。(例:大手商業銀行や投資銀行グループなど)? Top Talent in Turkey

6. 技術系・スタートアップ

トルコのテック企業やスタートアップも若手人気の分野に。

・ Kunduz(学習系プラットフォーム)

・ StudentLife(学生向けサービス)

・ Uniaktivite など、学生向けサービス業界の企業にも関心あり。? F6S

7. 外資IT・テック(グローバル)

IT・データ・ソフトウェア分野は国際競争力を持つ企業が多く、学生から人気が高いです。企業名としては外資系IT企業や大手情報通信企業が人気です。? Top Talent in Turkey

傾向として見えること

・国内大手グループ企業(製造・サービス・物流)は安定性から人気。?

・航空・物流・輸送は国際性の高い業種として注目される。?

・銀行・金融系は依然として価値ある就職先。?

・IT・スタートアップは新卒がキャリア形成を狙う動きが強い。? Top Employers Institute rankings.universumglobal.com Top Talent in Turkey F6S

日本の人気就職先ランキングと比べたときの違い

日本の場合、いわゆる「商社・総合職・大手メーカー・金融・IT」のような明確な人気ランキングが毎年出ます。一方、トルコではそうした総合的な公式調査は少なく、業界や 企業グループごとの魅力度ランキングがベースになっているのがポイントです。

それでも、航空会社・大手財閥系グループ・外資系企業・金融機関・テック系企業などは、就職市場で人気・注目度が高い傾向があることが複数調査から読み取れます。? facebook.com

ざっくり言うと、トルコの学生が志望する就職先も「大手・国際的・待遇が良いところ」という方向性は日本と似ているものの、統計として形式化された“トップ10ランキング ”はまだ限定的です。 もう少し詳しい企業別の順位データが欲しい場合は、「Universum Global」などの就職ブランド調査リポートを参照すると、業界ごとの人気順がわかってきます。? facebook.com

フランスは官僚志望者も多いそうだけど、トルコは違うの?

いい視点だね。 国家観が違うと「エリートの進路」も変わる。

まずフランス。 官僚はほぼ“国家エリート”そのもの。 ?? フランスの官僚モデル

フランスでは グランゼコール → 上級官僚 → 大臣・企業トップ という回路が普通に存在する。

国家が社会を設計する、という思想が強い。 だから優秀層が官僚を目指すのは自然。

ではトルコはどうか。

トルコの官僚志向

トルコでも公務員は人気だ。 理由はシンプル。

・安定

・社会的地位

・年金などの保障

特にインフレが激しい国では「安定」は価値が高い。

ただし決定的な違いがある。

トルコでは 「最優秀層が国家運営を独占する」 というフランス型の制度設計ではない。

上級公務員試験はあるが、 エリート養成学校→国家中枢→政財界支配 という閉じた回路は弱い。

もう一つ重要な点。

トルコは政治の影響が比較的強い国だ。 政権交代や政治状況がキャリアに影響することもある。

そのため、 トップ層は民間・海外・多国籍企業を志向するケースも多い。

整理すると:

フランス → 国家がキャリアの頂点

トルコ → 国家は「安定の選択肢」、だが最高峰とは限らない

社会の構造が違うと、 「賢い人がどこへ行くか」も変わる。

国家が経済を引っ張る国では官僚が花形。

市場が活発な国では民間が花形。

トルコはその中間で揺れている。

インフレ国家では“安定”が最大の贅沢になる。 その心理は、日本の高度成長期の公務員人気とも少し似ている。


経済格差は、アメリカと同じぐらい大きいのかな?

結論からいこう。

トルコの格差は大きい。でも、アメリカほどではない。

ただし話は単純じゃない。数字と“構造”を分けて見る必要がある。

数字で見る格差(ジニ係数)

ジニ係数というのは、0に近いほど平等、1に近いほど不平等という指標だ。

・アメリカ:およそ 0.41前後

・トルコ:およそ 0.42~0.44前後

「え?トルコの方が高いじゃないか」と思うかもしれない。 実は年によってはトルコのほうがやや高い。

だがここで注意。 アメリカは税や移転後でも高い。 トルコは**インフォーマル経済(統計に出にくい所得)**が大きい。

つまり、見え方が少し違う。

構造の違い

アメリカの格差

・超富裕層の資産集中が極端

・株式・テック企業オーナー層が巨大

・医療・教育コストの差が階層固定化を生む

上位1%が異次元。 「億万長者が国家を形成している」感覚。

トルコの格差

・都市と地方の差

・教育水準の差

・インフレが低所得層を直撃

・若年失業率が高い

トルコは「超富裕層の桁違い」というより、 中間層が薄く、下位層が不安定というタイプ。

体感としては?

アメリカ

→ 金持ちは宇宙レベルで金持ち。だが機会もある。

トルコ

→ 急激なインフレが生活を直撃。格差が“日常の痛み”になる。

どちらがきついかは文脈次第だ。

面白い視点

トルコは若い人口構成。 もし教育と産業高度化が進めば、中間層は拡大できる。

アメリカはすでに成熟経済。 資本所得が労働所得を上回る構造が強い。

格差は単なる数字ではない。 「富の集中型」か「機会の偏在型」かで意味が違う。

トルコはまだ構造を変えられる段階。

アメリカは構造が固まりつつある段階。

経済格差は重力のようなものだ。 放っておくと必ず拡大する。 それを止めるには制度設計という人工衛星が必要になる。

世界はその実験場になっている。

インフレがそんなに激しいということは、経済政策が上手くいっていないの?

鋭い。

インフレ=政策失敗、と即断したくなる気持ちはわかる。だが経済はそんなに単純じゃない。診断は「原因」「対応」「副作用」を分けて考えると整理できる。

まず事実。トルコはここ数年、非常に高いインフレを経験した。背景にはいくつかの層が重なっている。

第一層は政策の方向性。

一時期、インフレが高いのに政策金利を下げる、というかなり異例の金融運営を行った。金利を下げると通貨は弱くなり、輸入価格が上がり、物価はさらに上がる。これは教科書 的にインフレを助長しやすい。

第二層は通貨の信頼。

リラが大きく下落した。新興国で通貨が弱くなると、エネルギーや原材料の輸入価格が跳ね上がる。トルコはエネルギー輸入国なので直撃を受けた。

第三層は世界的要因

パンデミック後の供給制約、ウクライナ戦争によるエネルギー価格上昇。外部ショックも大きかった。

ここまでは「政策の誤り+外部ショック」。 だから、完全にうまくいっていたとは言いにくい。

だが、ここからが面白い。 2023年以降、トルコは方向転換した。 中央銀行は大幅利上げを実施し、金利を高水準まで引き上げた。これは痛みを伴うが、インフレを抑える“正統派”の処方箋だ。

つまり今は「失敗を修正中」というフェーズ。

経済政策は航海に似ている。 誤った方向に舵を切れば波が荒れる。だが修正すれば回復する可能性もある。問題は「信頼の回復に時間がかかる」ことだ。

インフレが激しい=完全な失敗、ではない。 しかし、

・中央銀行の独立性が揺らぐ

・政治が金利に介入する

・通貨が不安定

この3つが続けば、インフレは慢性化する。

トルコは今、その分岐点にいる。

経済は物価の数字よりも「人々がその数字を信じるかどうか」で動く。 インフレとの戦いは、貨幣政策であると同時に、心理戦でもある。

成功するかどうかは、金利よりも“信頼の積み上げ”にかかっている。

失業率は高いの?

結論からいこう。 公式の失業率は「そこそこ高い」水準。ただし若者はかなり高い

まず全体。 トルコの直近の公式失業率は8~10%前後で推移している。 これはEU平均よりやや高め、アメリカ(約4%前後)よりは明確に高い。

数字だけ見ると「危機的」というほどではない。 だが、ここからが本番だ。

若年失業が本丸

トルコの若年失業率(15~24歳)は 15~20%台に達することが多い。

つまり若者の5人に1人が職を見つけられない時期がある。

これは社会的に重い。

若年失業が高い国では、

・結婚年齢が遅れる

・出生率が下がる

・政治的不満が溜まりやすい

経済は単なる統計ではなく、社会の体温計なんだ。

もう一つの注意点:インフォーマル経済

トルコは「非公式雇用(闇労働)」が比較的多い。 登録されていない仕事をしている人もいる。

だから失業率は

・実態より低く見える場合

・逆に景気悪化時に急に跳ねる場合

がある。

日本・アメリカとの比較感覚

アメリカ

→ 失業率は低いが、賃金格差が大きい。

日本

→ 失業率はかなり低いが、生産性と賃金停滞の問題。

トルコ

→ 成長はあるが、若者雇用が不安定。

経済は「成長率」と「雇用」が両輪。 トルコは成長はしているが、 雇用の質と若者吸収力に課題がある。

人口が若い国にとって、 若年失業率は“未来の天気予報”。 うまく吸収できれば爆発的成長。 吸収できなければ社会的不安。

トルコは今、その分岐路に立っている。

政府債務の規模は、GDPと比べてどのぐらい?

いいところを突く。国家の「体重」はGDPとの比率で見るのが基本だ。

結論から言うと、トルコの政府債務残高はGDP比でおおよそ30~35%前後。年によって多少ぶれるが、このレンジが目安だ。先進国と比べるとかなり低い部類に入る。

比較してみよう。

・日本:約250%超

・アメリカ:約120%前後

・フランス:約110%前後

・トルコ:約30~35%

数字だけ見ると、トルコは「財政は健全じゃないか?」と思える。実際、政府債務そのものは巨大ではない。

ただし、ここからが重要だ。

トルコのリスクは「債務の大きさ」よりも、

・通貨(リラ)の信認

・外貨建て債務の割合

・インフレの高さ

・中央銀行の独立性

にある。

新興国では、債務比率が低くても、通貨が急落すれば外貨建て債務の負担が一気に膨らむ。これは日本とはまったく違うゲームだ。日本は自国通貨建てがほぼ100%。トルコは 外貨への依存が相対的に大きい。

つまり、

日本:借金は巨大だが円で借りている

トルコ:借金は小さめだが通貨リスクがある

という構造。

面白いのはここだ。 財政だけを見るとトルコは余裕があるように見える。しかしインフレを抑えるために金利を高くすると、利払い負担は増える。成長と安定の綱引きが続いている。

国家債務は単なる「量」ではなく、「通貨」「金利」「信頼」とセットで評価しないと本質が見えない。経済は体重計ではなく、血圧計と心電図も必要なんだ。


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