国際連合の実際

・・・以上は国際連合の建前的説明だが、国際連盟から改良されたと言っても、国際連合も多くの場合あまり役に立っていない、というのが国際情勢専門家たちのおおむね一致した見解である。

国際連合においては、総会は多数決で議決できるものの、安全保障理事会については、全会一致のルールとなっているため、常任理事国が一カ国でも拒否権を行使したら議決できないために、現実として国連軍を迅速に組織して紛争を解決する、ということがほとんどできない。西側諸国と中露は利害が対立することが多いために、全会一致の採決が現実としてほとんど取れないのだ。

そもそも国際連合は第二次世界大戦の戦勝国クラブとも言われており、だからこそ常任理事国は大戦の戦勝国側の大国、すなわち米、中、露、仏、英なのである。

逆に敗戦国側の日本には敵国条項というものがかけられている。

「第二次大戦中に連合国の敵国であった国が、第二次大戦で確定した事項に反したり、侵略政策を再現する行動等を起こした場合、国連加盟国や地域安全保障機構は、安全保障理事会の許可がなくとも当該国に対して軍事制裁を科すことができる」というものである。






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