放射性廃棄物

放射性廃棄物を簡単に述べるとすれば、放射性の物質を含んだ廃棄物ということになる。放射性ということはα線やβ線などの放射線が出ているということを意味するが、この放射線の作用で放射性廃棄物は発熱していることになる。

放射性廃棄物は、この発熱への対処を必要とするかどうかで「高レベル放射性廃棄物」と「低レベル放射性廃棄物」に分けられている。そして「低レベル」か「高レベル」かによって処理・処分方法も異なる。

ちなみに、低レベル放射性廃棄物としては原子力関連の施設から出るものだけでなく病院の放射線科から出るものもある。そして高レベル放射性廃棄物は、ほとんどが使用済み核燃料の再処理で分離された核分裂生成物やアクチノイド元素(原子番号が89から103までの元素)である。

放射性廃棄物の具体的な処理・処分方法は次のようになっている。低レベル放射性廃棄物は体積を小さくするような処理(圧縮などによる減容)を行った後、セメントやアスファルトなどを用いて固体とし、ドラム缶などに詰められた後で処分することになっている。一方、高レベル放射性廃棄物の処理については、現在のところ特殊なガラスを用いて固体とする方法が一般的である。その後、ステンレス製の容器(キャニスターと呼ばれる)などで多重に防護した容器に入れ、最終的には地殻が安定しているような土地で、深い地下に処分する。

参照、引用元:
「知っておきたい原子力発電 (図解雑学)」竹田 敏一 ナツメ社





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