核燃料のリサイクル

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プルサーマル

プルサーマルとは、プルトニウムの「プル」とサーマル炉(熱中性子炉)の「サーマル」を組み合わせた和製英語である。プルサーマルでは軽水炉の燃料としてウランにプルトニウムが混合したMOX燃料を用いる。プルトニウムは同位体として質量数が238、239、240、241、242のものがあり、そのうちプルトニウム239とプルトニウム241が核分裂を生じる。プルトニウムは使用済みのウラン燃料の中に蓄積される。ウラン燃料が3年燃焼した場合、全ウランの4%あったウラン235は約1%になり、その代わりにプルトニウムが1%生じている。この燃料を再処理することによりプルトニウムが取り出される。

高速炉

原子力発電では、燃料を連続的に核分裂させて発電する。燃料を分裂させるのに中性子を使うが、中性子を減速させて使う軽水炉などと違い、高速に動く中性子を使って核分裂を連続させるのが「高速炉」である。「高速炉」のうち、燃料として使ったウランよりもたくさんのプルトニウムを増殖させる「増殖炉」の仕組みを備えているのが高速増殖炉である。なお、「高速炉」は、高レベル放射性廃棄物を減容させる「専焼炉」として使用することも考えられる。
「高速炉」では中性子の動きが速いので、炉心の核分裂で出てくる中性子の数が増える。このうち「増殖炉」では、ウランとプルトニウム以外に中性子が無駄に吸収される割合も減る。その結果、炉心の周りの燃焼領域に用意されているウラン238に中性子を吸収させることで、プルトニウムがたくさんできるようになる。
「専焼炉」としての使用の場合は、次のように説明できる。「高い放射能を持つ高レベル放射性廃棄物には、ウランより原子番号が大きく、半減期が数万年の放射性物質も含まれている。こうした物質に高速の中性子をぶつけると、核分裂を起こし、半減期の短い物質に変わる」

参照、引用元:
「知っておきたい原子力発電 (図解雑学)」竹田 敏一 ナツメ社



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