24年3月

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24.3.11 中東シンポジウム

公益財団法人 中東調査会と、読売新聞が主宰する、中東情勢シンポジウムに参加してきました!講演者たちの話の内容を、箇条書きで紹介していきます。

・ネタニヤフは、極右政権を維持するために、対ハマス作戦を強硬に続けている側面もある。

・サウジアラビアは首都のリヤドから見て、東部の油田地帯を国内の重要地域と見なしてきたのだが、西部にネオムというスマートシティを建設中であり、さらにその西部の先にはイスラエルもあるということで、西部の重要性が増してきている。

・中東を総合的に見て、イランが有利な状況は広範囲にわたっている。2020年に、イスラエルとUAE、バハレーンとの間の国交回復、アブラハム合意が結ばれ、親米のサウジアラビアも加えると、親米(親イスラエル)諸国にイランが囲まれるような状況が出来上がっていた。しかし、2023年にサウジアラビアとイランの国交回復が実現されると、逆にイスラエルが囲まれる状況に近くなっているともいえる。イラク、シリア、レバノンにまたがる地域はシーア派の三日月地帯と呼ばれているという。レバノンは言うまでもなくヒズボラの根拠地である。また、イエメンのフーシ派も加えると、イスラエルは大きな三日月地帯に囲まれているようにも見えてくる。フーシ派が仮にイランの援助に基づいてイスラエルを攻撃したとしても、イランは国際社会に対して「フーシが勝手にやったことだ」と言い逃れができる。このイランのやり方は研究者から見ても賢い戦略と言える。

・イスラエルとパレスチナの2国家解決は、一般的に見て難しい状況と言える。ただ、2国家解決が言われだした当初に構想された2国家が成立しなくとも、そこからかなり形を変えた2国家として、将来的に2国家解決が成立する可能性は残されている。イスラエルから見たパレスチナ地域への入植地はすでに60万人規模?ここ30年で4倍になっており、これを完全に30年前以前に戻すことは難しいと考えられる。2007年以前の国境に戻すのが現実的ではないか。

講演後に、パネリストの一人、渡部恒雄さんに個人的に質問できる機会がありました。「中東でアメリカの影響力が低下しているスキに、代わりに中国がその力の空白を埋めるのではないか?」とお尋ねしたところ、渡部先生のご意見としては、中国にはそんな力は全然ないということでした。アメリカの強大な軍事力に頼りたいのはサウジアラビアも山々であり、中東で何も大した軍事力を持っていない中国にすり寄る必要性はない。中国はとにかく経済力があるので、商売的な側面で中国にもいい顔をしたいだけだ、とのこと。私は「アメリカの方が、サウジアラビアのペトロダラー体制に頼りたくてたまらないのではないか?」と思っていたのですが、頼りたいのはサウジアラビアも同じ。石油(ペトロダラー体制)と軍事力のギブ&テイク体制は依然として盤石のようです。

24.3.28 政経学修会 国会見学に参加!

しばらく前から、政経学修会という勉強会みたいなところに参加させてもらっています。今回は国会議事堂見学ということで、国会議事堂の中を一通り見させてもらえました。一般の国会見学とはまた違う所も見られるということで、なかなか味わい深い見学会だったと思います。とにかく、あの明治・大正の建築の雰囲気を令和の今の時代にもそのまま残している・・・ということが味わい深いですよね。かつての国会議員が馬車で国会までやってきたときの、馬車をつないで馬に水を飲ませるスペースまで、そのまま残っているんです!あの建物だけで一種の博物館のようなものだと思います。名物のカツカレーも食べさせていただきましたが、なかなかおいしかったです。

政経学修会は大人も社会人も自由に参加できるということで、政治関係のイベントもありますが、普通にビジネス交流会みたいな側面もあり、人脈を広げたい人にもおススメとのことです。

政経学修会公式サイト | 政治と経済をもっと身近に、より楽しく (seikeigakushuukai.jp)

 

 

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